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ビオトープ
ビオトープ(独Biotop 英Biotope)とは

なぜ生態系の保全、復元が必要なのか

学校ビオトープ

ビオトープ(独Biotop 英Biotope)とは

       ビオトープとは、生き物を意味する『Bios』と場所を意味する『Topos』を

      合成したギリシャ語を語源とするドイツ語で、直訳すると『野生の生き物が暮らせる場所』

      となります。植物、昆虫類、両生類、爬虫類、魚類、鳥類、哺乳類等の動植物が生育生息する

      空間を類型化した概念のことで、生態学事典では、『特定の生物群集が生存できるような、

      特定の環境条件を備えた均質なある限られた地域』と定義されています。

      ビオトープの例には、森林、湖沼、乾いた草地、湿地、ヨシ原、川辺、砂礫地、干潟などが

      あります。ビオトープは特別な空間ではなく、昔からいた生き物が暮らせる、ある程度

      まとまった場所のことです。こうしたビオトープに、その地域の生き物が加わり自然生態系が

      成り立っています。


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なぜ生態系の保全、復元が必要なのか

       人類の影響を受ける以前の地球上は、さまざまなタイプのビオトープで埋め尽くされて

      いました。しかし、現在それらの自然ビオトープの大部分が何らかの形で人間の影響を受け、

      破壊、消滅の危機にさらされている数が次第に増加しつつあります。

      過去、自然界を構成する生物のなかには、人間が生活する上において、その欲望によって

      取り尽くされたものや、有害無益と考えられ除去されたものがあります。

      近年になって、このような地球生態系の変動が、実は人類の存続をも危うくするものである

      ことが分かってきました。人類にとっては直接必要のない生物であっても、人類にとって

      必要な生物には、なくてはならない生物であったかも知れません。

       古代文明が滅亡した背景のなかには、森林の伐採が大きく関与していたと考えられます。

      伐採によりそこにいた動植物がいなくなり、土壌を形成する落葉や動物の排泄物、死骸も

      なくなってしまい、その結果、土壌は保水能力がなくなり、風雨により流され喪失し、

      ついには草木も育たない不毛の地となってしまう・・・

      従って、今後残された自然環境を保全することは基より、破壊された自然環境の復元を

      行わない限り人類の未来はありません。

       都会の生活が、今以上に便利になるために自然環境を犠牲にしたインフラ整備は、もはや

      必要ありません。今後は、少々の不便は甘受してでも自然環境を保全、復元することに

      官民一体となり、持続可能な循環型の社会構造に変革することが望まれています。

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学校ビオトープ

       地球の未来は、子供たちからの預かりものです。自然環境を破壊し、存続不可能な未来を

      返すのではなく、今後は私たちの生活を改めて見直し、自然環境の保全、復元による持続

      可能な循環型の社会に近づけることが必要となってきます。そして、子供たちにも環境教育を

      通じて自然環境との触れ合いを体験させていくことが重要です。

       近年多くの学校で、トンボ池、メダカ池を中心とした学校ビオトープがさかんに作られ

      ています。実際の自然に触れ合うことにより、子供たちの感性は大きく変化し、いろいろな

      ことに興味を示し、実際の体験に基づいた手応えのなかで、自己実現を経験し、感受性の

      高い豊かな人間性が形成されていきます。

      しかし、この学校ビオトープのなかには、たとえばメダカ池を作ることのみに主眼が置かれ、

      どのように利用、管理していくか明確にならないまま放置されているケース、教職員やPTA

      のお仕着せで、児童は全くタッチしないケース、ビオトープがネットフェンスで囲われ、

      児童が自由に入れないようにしたケース等も多々あります。これらは、全く子供たちのことを

      考えずに、大人の自己満足であったことに他なりません。

      子供たちの未来を真剣に考え、自然そのものの形態までも押しつけるのではなく、子供たちに

      自由に発想させ、自由に触れ合え、区域を限定しない学校ビオトープによる環境教育が

      必要でしょう。

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